2021/09/30
【千曲バス】 一般路線バス・佐久上田線廃止!
太平洋戦争終戦直後の1949(昭和24)年に開設され、72年の長きにわたって東信地域の地域の足として活躍してきた千曲バスの佐久上田線が本日の運行をもって廃止されました。
かつては上田市から小海町までの路線として、また最盛期には平日日中でも区間便を含めて10~20分おきに運行されていたそうですが、最末期は下秋和車庫(上田市)~勝間(佐久市)間に運転区間が短縮され、また数年前には土休日の運行も取りやめられて、平日のみ上田→佐久方面へ5本、佐久→上田方面へ6本が運行されるだけでした。
上田市~東御市~小諸市~佐久市と4つの市にわたるルートは、所要時間が約2時間、運行距離が40kmを優に超えるもので、ひと昔前の都市間連絡バスの面影を残す貴重な路線でしたが、利用客の減少に歯止めがかからず、加えて昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって、ついに廃止へと舵が切られてしまいました。
9月下旬のある日、佐久上田線に最初で最後となる乗車をしてきました。
乗車したのは千曲バス上田営業所のある下秋和車庫を午前8時35分に出る便です。
下秋和車庫から乗車したのは私一人でした。

▲ 車庫の駐車スペースから出てきたのは、いすゞエルガミオワンステップ車の898号車でした。終点の勝間までの約2時間、お世話になります!
通勤通学の時間帯も終わりの頃ですが、途中で若干の乗降がありました。
小諸医療センター・市役所前までの人数をカウントしてみたら、以下のような結果でした。
・ 下秋和車庫から上田駅前まで 乗車4名、降車2名
・ 上田駅前から大屋北まで 乗車4名、降車3名
・ 大屋北から東御市役所前まで 乗車0名、降車1名
・ 東御市役所前から小諸医療センターまで 乗車3名、降車3名
(※ おおまかな区間ごとに区切った乗降人数です。例えば下秋和車庫から上田駅前までの停留所で合計4人の乗車があり、途中で合計2人が降車したということで、全員が下秋和車庫~上田駅前を乗車したわけではありません。)
小諸医療センターから先は、終点の勝間まで乗ってきたお客さんはなく、終点の勝間で私ともう一人の愛好者の方が降りたので、延べ乗車人数は11人ということになります。
佐久市に入っても、新幹線との接続駅である佐久平駅や、佐久医療センター、佐久総合病院と大きな病院を経由するのですが、時間帯の関係もあってか乗降客が皆無だったのは、この路線が廃止に至る現状を如実に表しているものだと感じました。
また、この路線は上田営業所~小諸営業所~本社(佐久市野沢)を結ぶ社内便としても活用されており、営業所から営業所へと送られる業務用の荷物が車内に置かれていたのは意外でした。

▲ 佐久平駅を出てまもなく、勝間発の下秋和車庫行きとすれ違いました。
長いようであっという間の2時間が過ぎ、終点の勝間に到着です。定刻より数分遅れて10時35分頃の到着となりました。
ここは平成17年に合併によって佐久市となった旧臼田町の外れにあり、少し行くと佐久穂町との境があります。

▲ 終点の勝間にて。町外れの国道端に、バスの転回・待機スペースがありますが、周囲には目立った施設や店舗もなく、単に折り返しのためだけに設けられたような終点です。

▲ すぐに折り返す便がないため、野沢のバスセンターか小諸営業所にでも回送するのかと思ったら、ここで次の折り返し便まで約2時間40分待機となるのだそうです。
運転手さんともう一人の愛好者の方(上田市内から乗車したようです。)としばらく談笑し、千曲川の対岸にあるJR小海線青沼駅まで歩いて中込駅(佐久市)まで戻りました。
この後は、中込駅~望月バスターミナルを結ぶ山手線、望月から立科町役場前まで中仙道線、立科町役場前~大屋駅前間を結ぶ東信観光バスの中仙道線を乗り継いて、帰途に就きました。
平成初期の頃までは長野県内にも長野市~大町市、松本市~諏訪市など、主要道に沿って都市間を結ぶ路線バスが数多く走っていましたが、いずれも廃止されてしまいました。
現在も残る、比較的長距離を走る路線バスというと、長野~鬼無里や新町、上田~鹿教湯や青木など、鉄道の無い街へ向かうものがほとんどでしょうか…
最後に、今からおよそ四半世紀前に撮った、「臼田・勝間」行きを表示している旧カラーの千曲バスの写真が出てきましたので、紹介いたします。

▲ 長野22あ12-15の登録番号から、だいたい1984~85年頃の新車でしょうか。三菱ふそうエアロミディMK(P-MK116J?)です。1995年2月、上田営業所にて許可をいただき撮影させていただいたものです。
佐久上田線、72年にわたる活躍、お疲れさまでした…
かつては上田市から小海町までの路線として、また最盛期には平日日中でも区間便を含めて10~20分おきに運行されていたそうですが、最末期は下秋和車庫(上田市)~勝間(佐久市)間に運転区間が短縮され、また数年前には土休日の運行も取りやめられて、平日のみ上田→佐久方面へ5本、佐久→上田方面へ6本が運行されるだけでした。
上田市~東御市~小諸市~佐久市と4つの市にわたるルートは、所要時間が約2時間、運行距離が40kmを優に超えるもので、ひと昔前の都市間連絡バスの面影を残す貴重な路線でしたが、利用客の減少に歯止めがかからず、加えて昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって、ついに廃止へと舵が切られてしまいました。
9月下旬のある日、佐久上田線に最初で最後となる乗車をしてきました。
乗車したのは千曲バス上田営業所のある下秋和車庫を午前8時35分に出る便です。
下秋和車庫から乗車したのは私一人でした。
▲ 車庫の駐車スペースから出てきたのは、いすゞエルガミオワンステップ車の898号車でした。終点の勝間までの約2時間、お世話になります!
通勤通学の時間帯も終わりの頃ですが、途中で若干の乗降がありました。
小諸医療センター・市役所前までの人数をカウントしてみたら、以下のような結果でした。
・ 下秋和車庫から上田駅前まで 乗車4名、降車2名
・ 上田駅前から大屋北まで 乗車4名、降車3名
・ 大屋北から東御市役所前まで 乗車0名、降車1名
・ 東御市役所前から小諸医療センターまで 乗車3名、降車3名
(※ おおまかな区間ごとに区切った乗降人数です。例えば下秋和車庫から上田駅前までの停留所で合計4人の乗車があり、途中で合計2人が降車したということで、全員が下秋和車庫~上田駅前を乗車したわけではありません。)
小諸医療センターから先は、終点の勝間まで乗ってきたお客さんはなく、終点の勝間で私ともう一人の愛好者の方が降りたので、延べ乗車人数は11人ということになります。
佐久市に入っても、新幹線との接続駅である佐久平駅や、佐久医療センター、佐久総合病院と大きな病院を経由するのですが、時間帯の関係もあってか乗降客が皆無だったのは、この路線が廃止に至る現状を如実に表しているものだと感じました。
また、この路線は上田営業所~小諸営業所~本社(佐久市野沢)を結ぶ社内便としても活用されており、営業所から営業所へと送られる業務用の荷物が車内に置かれていたのは意外でした。
▲ 佐久平駅を出てまもなく、勝間発の下秋和車庫行きとすれ違いました。
長いようであっという間の2時間が過ぎ、終点の勝間に到着です。定刻より数分遅れて10時35分頃の到着となりました。
ここは平成17年に合併によって佐久市となった旧臼田町の外れにあり、少し行くと佐久穂町との境があります。
▲ 終点の勝間にて。町外れの国道端に、バスの転回・待機スペースがありますが、周囲には目立った施設や店舗もなく、単に折り返しのためだけに設けられたような終点です。
▲ すぐに折り返す便がないため、野沢のバスセンターか小諸営業所にでも回送するのかと思ったら、ここで次の折り返し便まで約2時間40分待機となるのだそうです。
運転手さんともう一人の愛好者の方(上田市内から乗車したようです。)としばらく談笑し、千曲川の対岸にあるJR小海線青沼駅まで歩いて中込駅(佐久市)まで戻りました。
この後は、中込駅~望月バスターミナルを結ぶ山手線、望月から立科町役場前まで中仙道線、立科町役場前~大屋駅前間を結ぶ東信観光バスの中仙道線を乗り継いて、帰途に就きました。
平成初期の頃までは長野県内にも長野市~大町市、松本市~諏訪市など、主要道に沿って都市間を結ぶ路線バスが数多く走っていましたが、いずれも廃止されてしまいました。
現在も残る、比較的長距離を走る路線バスというと、長野~鬼無里や新町、上田~鹿教湯や青木など、鉄道の無い街へ向かうものがほとんどでしょうか…
最後に、今からおよそ四半世紀前に撮った、「臼田・勝間」行きを表示している旧カラーの千曲バスの写真が出てきましたので、紹介いたします。

▲ 長野22あ12-15の登録番号から、だいたい1984~85年頃の新車でしょうか。三菱ふそうエアロミディMK(P-MK116J?)です。1995年2月、上田営業所にて許可をいただき撮影させていただいたものです。
佐久上田線、72年にわたる活躍、お疲れさまでした…