五月雨式に長々と続けてきたこのシリーズも、ひとまずこのネタで出し尽くした感じです(^^;

長野県南部、諏訪地方を走る諏訪バスにも、「オレンジリボン」ラッピングのバスが活躍しています。
確認できたのは2台で、いずれも松本電鉄バスから転属した日野ブルーリボンHIMRです。







▲ 諏訪バスでも活躍中の「オレンジリボン」ラッピングのバス。日野ブルーリボンHIMR・39177号車(諏訪200か・・29)(元松本電鉄バス10972号車)がその1台です。


もう1台は、38176号車(諏訪200か・・28)(元松本電鉄バス10779号車)で、年式が異なるため、空調装置等に外観上の差異が見られますが、ラッピングのデザインは2台とも同じようです。

なお、同じブルーリボンHIMRですので、川中島バスの99363・99364号車とラッピングのデザインが同一ではないか…と考えたのですが、画像を見比べてみると非公式側のデザインが異なっています(公式側は同じようですが…)。

ちなみに、画像の39177号車は、諏訪バス転属当初は松本電鉄バス時代の社番「10972」が貼られたままだったのですが、ラッピング化に合わせたのか車体裾部の社番が貼り替えられています。
ただ、アルピコ交通共通の新社番ではなく、従来の諏訪バスの番号体系による社番(30000番台)に貼り替えられたのが注目点でしょうか。
(本来であれば、川中島バスの99363/99364号車に近い「9936*号車」が振られてもよいと思うのですが、なかなか路線車の新社番化が進まないあたりにアルピコ交通各支社ごとに従来からの社番の考え方が根強く残っていることを伺わせます。
(当然といえば当然かもしれませんが…(^^; 突然新しい番号に一斉に切り替えても、現場の方たちは混乱するだけでしょうし…)



長野県内に24台(長野県HPでの公表値)が走っているといわれる「オレンジリボン」ラッピングのバス。まだ探せば走らせている事業者がありそうですので、また機会があればこのネタでの続編をお届けできればと思います(^^)


8月24日(金)の記事でお届けした、松電バスから諏訪バスへ転属したブルーリボンHIMRのネタをもう一つ…

39177号車(元10972号車)と同じタイミングで茅野駅前に姿を現したもう一台のHIMR-それがコチラです。



「諏訪200か・・27」の登録番号を付けたHIMRが、「霧ケ峰高原」行きの方向幕を表示して入線。


社番を見ますと、この車両は「38175」号車と諏訪バス仕様の車番に変更されています。





▲ 車体裾の社番は「38175」号車に変更されていますが、社名標記は「松本電鉄/アルピコ交通」と旧社名が併記されたままです。


この車両の松本電鉄バス時代の社番が分からないかと思案したのですが、この時点では分からず…
というのも、「38175」号車と諏訪バス仕様で付けられた社番に大きな違和感を感じたからです(^^;
最近の諏訪バスの社番は、千位の数字にその車両の製造年の西暦下一桁の数字を付ける傾向があり、それをそのまま適用するなら、38175号車は1998年式ということになります。
ところが、松電バスに導入されたHIMRには、1998年式というものは存在せず、1997年式(10770~10779号車)の次は1999年式(10970~10974号車)まで飛んでいます。

この矛盾(?)を埋めるカギになりそうなのが、1997年式の10台の登録番号です。

10770号車~10774号車は、それぞれ「松本22あ18-39」「松本22あ18-44」(18-42は忌避番号のため欠番)に対応しています。
一方、10775号車~10779号車は、それぞれ「松本22あ18-76」「松本22あ18-80」に対応しており、間に30番ほどの空白があります。

つまり、この10台は一気に製造・登録されたものではなく、少しの間隔を置いて5台ずつ登録されたものではないか-ということが推定できます。そして、この間に1997年から1998年に年が変わってしまったのではないでしょうか。
このように、社番に当てている年の考え方が、事業者によって“製造年”であったり“初度登録年”であったり、“暦年”であったり“年度”であったりと異なる場合、今回のケースのような事象が発生するものと思われます。
(ですので、38175号車の“8”は、製造年ではなく登録年なのかもしれません。)

ここで、1997年車の後半の5台(10775号車~10779号車)の現在を整理してみますと、次のとおりになってい(るものと思われ)ます。

・ 10775号車(松本22あ18-76)→川中島バス97356号車(長野200か・964)
・ 10776号車(松本22あ18-77)→川中島バス97357号車(長野200か11-16)
・ 10777号車(松本22あ18-78)→川中島バス97358号車(長野200か11-17)
・ 10778号車(松本22あ18-79)→諏訪バス?
・ 10779号車(松本22あ18-80)→諏訪バス?


というわけで、38175号車のタネ車の候補は、元10778号車か元10779号車ということになります。
このどちらかが…ということで、どちらかに特定するために、細部を見比べてみました。
その結果、ステッカーの貼り方の共通性から、10778号車ではないかという結論に至りました。


【38175号車】



【10778号車】



恐らく、「前照灯の昼間点灯実施中」のような趣旨のステッカーか何かではないかと思われますが、両者の貼付位置及び貼付方法などを比べてみても、同じであると思われ、同一車両なのではないかという可能性がかなり高くなりました。

というワケで、「38175」号車→元「10778」号車ということにしておきます。
(ちなみに、10779号車との比較においては、ステッカー類の貼付位置などで判断すると、違う車両である可能性が高いです。)



▲ 松本電鉄バス時代の10778号車。一日市場駅~八景山を結んでいた梓川線にて運行中の姿(2009年1月)。


▲ 上の写真と同じ日の撮影です。八景山に到着したバスは、休む間もなくスクールバスとして松本市梓川地区中心部へと戻っていきます。



この他に転属したHIMRについては、また機会を改めて…



同じ長野県内のアルピコグループのバス会社(今は“会社”ではなく、アルピコ交通株式会社の“1支社”という扱いですが、旧来の表記の方が馴染みがあり、分かりやすいという方も多い(とともに、私自身も分かりやすい(^^;)ようなので、敢えて旧来の表記を使用しています。)ながら、このブログで取り扱うことが極端に少ない“諏訪バス”
2010(平成22)年11月末でみすずハイウェイバスの長野~飯田線の運行から撤退した後は、長野市で見る機会が基本的になくなってしまったため、わざわざ諏訪エリアへ行かないと見られないのがその主な理由ですが、昨年のアルピコ交通発足後、何やら車両の動きが激しくなったという話をたびたび耳にしており、最低でも1年に1~2回は様子を見に行きたいところです。

先日、時間ができたため、昨年夏以来およそ1年ぶりに諏訪バスエリアへ足を運んできました。
主な目的は、川中島バスと同様に、松本電鉄バスの日野ブルーリボンHIMRが大量に転属しているとのことで、その詳細を“かんさつ”しに行くことです。

雨混じりの高速道路を諏訪インターで降りると、すぐに茅野市に入ります。幸い、茅野市内は雨は上がっていました。
茅野駅前のバスターミナルからは、一日に何回か同時に複数の方向へのバスが発車するようダイヤが組まれており(たぶん、東京方面からの列車の到着時刻に合わせているのでしょう。)、効率よく撮影できるのです。

今回、狙いを絞ったのは同時に4台が発車する時刻です。
少し前から駅前で待っていると、発車時刻の5分くらい前に続々とバスが回送されてきました。
目的のHIMRは、そのうち2台で見ることができました(^^)v



「諏訪200か・・29」の登録番号を付けたバスが到着。果たして松本電鉄の元何号車なのか…??



▲ 最近、諏訪バスの車両は、側面やリアガラスに高速バスのPRを大きな文字で印刷した紙を掲出しています。



▲ 非常口の下の社名標記を見ると、転属後もなお「松本電鉄」の文字が残っています。



▲ そして気になる社番ですが、こちらも社名標記同様に松本電鉄バス時代の「10972」号車の文字がそのままになっています。


しかし、諏訪バス内では独自の管理番号で呼んでいるようで、フロントガラスの運転台パネルの裏側になるところに小さく3桁の数字が貼ってあります。車両によっては、前だけでなく、リアガラス越しにも見えるように貼ってあります。



▲ こちらがその部分をアップにしたものです。10972号車で、諏訪200か・・29の登録番号で、「177」という管理番号が付けられているようです。


この「177」という番号ですが、諏訪バスの大型路線バスに付けられている社番の続番ではないかと思われます。
恐らく、社番を貼り替えるなら、「39177」号車ということになるのでしょう。

なお、この訪問で、合計7台のHIMRを実車で確認することができ、全部で8台のHIMRが転属していることが推定できました。社番については、全車が諏訪バス時代の番号体系の新社番を振られているようで、一部を除きその社番に貼り直されています。
(川中島バスへ転属したHIMRに振られた、アルピコ交通共通と思われる新体系の社番ではなく、従来の諏訪バス独自のルールによる社番を付けているところが興味深いです(^^;)
また、川バスへ転属した車両とは異なり、行先表示器は方向幕のままで後面への取付けは無く、車内の荷物棚もそのまま残されています。

これ以外の車両については、また追々紹介していきたいと思います。


~参考~


▲ 松本電鉄バス時代の10972号車。登録番号は、「松本200か・・22」でした。また、諏訪バス転属後、一部のシートで背もたれのカバーが黄色いものに交換されているようです。






少し前の話になりますが、今年の春~夏に掛けて、松本電鉄及び川中島バスから計3台のバスが諏訪バスへ転属しました。

アルピコ交通発足前にも、グループ会社間での車両移籍は少なからず行なわれてきましたが、会社の統合によっていわゆる“移籍”ではなく、“転属”という扱いで車両のやり取りができるようになったことは、グループのバス会社を一社に統合したメリットとなるのでしょうね。

8月に諏訪バスの茅野本社を訪ね、ちょうどその3台の姿を記録することができましたので、紹介いたします。



▲ 松本電鉄10133号車改め、諏訪バス31169号車となった元山陽電鉄のいすゞキュービック。登録番号は、訪問当時は「松本200か・471」で変わっていませんでした。



▲ 川中島バス10671号車改め、諏訪バス36170号車となった日野ブルーリボンHIMR。アルピコ交通発足前に、名義のみが松本電鉄から川中島バスに変更されていたため、川バスながら松電の社番をそのまま付けていました。登録番号は、訪問当時は「長野200か・963」のままで、諏訪バス初の低公害車両かつ長野ナンバー車ということになります。


なお、2枚目の画像の36170号車の前には、川中島バス45324号車改め、諏訪バス33168号車となった西工58MC車体のいすゞLVが止まっています。こちらは、登録番号が「松本22あ16-04」から「諏訪200か・・19」に変更されています。


また、33168号車と36170号車は、いずれも松本電鉄⇒川中島バス⇒諏訪バスとアルピコグループの主要バス会社3社を渡り歩いたことになり、これも初のケースではないかと思われます。
(一部の貸切車には、アルピコハイランドバスの統廃合等の関係で、3社以上の事業者を経験している車両もいますが、路線車で主要3社のみを渡り歩いたというのは初のケースではないでしょうか。)


※ 画像は、今年8月にアルピコ交通(旧諏訪バス)茅野営業所を訪れ、許可をいただいた上で撮影させていただいたものです。なお、掲載の画像はいずれも営業所の敷地を横断する一般道の歩道部分から撮影しております。

※ 車両の所属の変遷が分かり易いように、旧社名を用いて説明しています。



11月14日の記事でも紹介した、茅野駅前で見た諏訪バスの“いまむかし”の第2弾です。この日、茅野駅前で見かけた2台のバスのうち、もう1台は中型車でした。



▲ 恐らく京阪バスから譲受したと思われる日野レインボーの30318号車。形式はU-RJ3HJAAで1993(平成5)年式です。逆T字窓という近代的なイメージの装備ながら、黒仕上げではなく車体同色となっている方向幕周りが何ともミスマッチな感じがします(^^; 「大熊」とは、茅野市から市境を越えて諏訪市へ向かい、諏訪大社上社本宮の少し先にある停留所です。この停留所から、さらに先に「有賀」「後山」「諏訪上野」方面へのバスもあるそうですが、HPにも時刻表等は掲載されておらず、地元の方のみに乗車することが許されているような秘境的な路線のようです(^^;;;(実際は誰でも乗れると思いますが…)


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


さて、ここで再び1994(平成6)年の夏にタイムスリップです(^^; 撮影した茅野駅前の多分同じバス停に止まっていたバスだと思うのですが…



▲ まずは同じ「大熊」行きのバスから。この当時は「上社経由大熊」と表示していたようです。ともすると手書きか!?と思わせるような極太の丸ゴシック体のフォントがいい味を出しています。30057号車(松本22あ・946)、三菱(呉羽車体)P-MK116J 1984年。1番違いの松本22あ・947も同型の車両で、こちらは松電の10479号車を名乗っていました。この当時は、調達コストの削減からか、松電と諏訪バス(後にグループ傘下に加わった川中島バスも)で同時に同型車をまとめて導入するケースが結構あったようです。



▲ こちらは30053号車(松本22あ・685)、三菱(呉羽車体)K-MK116H 1980年。手書きの「ひばりが丘」の方向幕は旧型車からの流用でしょうか。大型方向幕の方向幕が設置できる枠とのミスマッチが面白いです。上の30057号車とは年式で4年の差がありますが、社番が4番しか進んでいなかったことを考えると、この当時は今とは社番の付定方法が異なっていた可能性も考えられます。






先日、諏訪方面に出かけた際に時間があったので茅野まで足を延ばし、久しぶりに茅野駅前で諏訪バスを(少しだけですが(^^;)見てきました。
ちょうどタイミングよく2台のバスが待機しており、1台は大型車、もう1台は中型車がが使用されていました。

近年の生活路線や観光路線からの撤退が続く中、諏訪バスでは大型の路線バス用の車両が全体の2割を切る勢力にまで縮小してしまっています。その中で最も多いのが京阪バスから譲受した三菱エアロスターですが、中にはこんな車両も在籍しています。



▲ 30164号車。三菱(西日本車体工業)P-MP218M 1990年。阪急バスから譲受した車両ですが、同型の車体を持つ車両は川中島バスにも在籍しています。川バスの車両がいすゞ製であるのに対し、こちらは他の車両に合わせたのか三菱製であるのが特徴です。2台が在籍していますが、そう若くない車両ゆえ、そう遠くないうちに引退してしまうことも十分考えられます。茅野駅からお隣の上諏訪駅までの路線ですが、白樺湖~霧ヶ峰を経由する長距離観光路線です(^^;


ところで、ひと昔前の諏訪バスの車両といえば、京阪バスから譲受した三菱のブルドッグが有名でした。松電や川バスの比ではなく、見る車両見る車両すべてがブルではないか…というくらいの勢力でしたが、いつの間にか全滅してしまったようです。
ちょうど、上の写真とほぼ同じ場所で撮影した画像を見つけましたので、紹介します。1994(平成6)年の夏の撮影で、背景の建物は変わっていませんが、バスに乗っている乗客数は随分違う気がします(^^;;;



▲ 30116号車。三菱(呉羽車体)K-MP118M 1982(昭和57)年。1980年代前半の各年のブルが揃っており、その数40台を軽く上回る勢いでした。空調装置やフロントガラスの形状、ナンバープレートの位置などが各年によって異なっていたようです。


また、当時の諏訪バスには、まだ赤バスカラーのブルも僅かながら残っていました。
現在松本電鉄に在籍している10480号車とは、フロントの塗り分けラインの形状や、側面の窓下にまで赤が回りこんでいる点などが異なる塗装です。



▲ 85号車(30085号車)。三菱(呉羽車体?)K-MP118M 1980年。かつての松電グループのカラーである赤バス塗装を纏う貴重な車両でした。上の30116号車とは、視野拡大窓ではない点や屋根上最後部に設置された空調装置の大きさが異なっています。また、背景に写っているアルピコグループのスーパーマーケットも今は撤退してしまい、ありません。


少し古い話になりますが、9月11日(金)の長野県庁1740 → 飯田バスセンター2052のみすずハイウェイバスに、諏訪バスの30640号車が充当されているのを目撃しました。
最初、“640”というナンバーだけが目に入り、(川バスの車両かと思って)一瞬頭の中が混乱したのですが(^^;、「諏訪230」の文字を見て諏訪バスだと納得した次第です。社番は、ナンバーと同じ30640でした。恐らく、2008~09年頃に導入された新車です。

なお、家に帰って画像を見返したときに初めて気がついたのですが、フロントガラス越しに「2号車」の表示が出ています。
撮影時刻を見ると、所定のダイヤより5分程度遅いのですが、先行する1号車がいたのかどうかは不明です。






(諏訪バス30640号車 諏訪230あ・640 日野 PKG-RU1ESAA ジェイ・バス 2009年? 自社発注車 セレガ)

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