【雑記帳】 ヨコカル廃止から17年…
9月30日-
この日がやって来ると思い出すのは17年前の1997(平成9)年のこと。
17年前の今日、新幹線開業を明日に控え、信越本線の横川~軽井沢間が営業最終日を迎えました。
この日を境に、横川駅や軽井沢駅では、碓氷峠のシェルパ、ロクサンのブロワー音も、峠越えに備えて189系が空気ばねをパンクさせる音も、峠の釜めしの売り子さんの声もそれを買い求める客の声も、聞かれなくなりました。
あれから17年、1台のEF63形電気機関車が時の止まった軽井沢駅旧1番線ホームに静かに佇んでいます。
1997年9月30日の単171列車に押し上げられて、塒である横川機関区に一足早く別れを告げた2号機は、ロクサンの中で唯一この日、峠を下りなかった機関車となりました。
じっと見つめるその先には、かつて幾度となく行き来した碓氷峠の鉄路が今もなお続いていますが、それをいつか下る夢は、夢のまま終わってしまいそうです。
「10年ひと昔」と言いますが、もうすぐそれが“ふた昔”になろうとしています。
そして来春には新幹線の延伸に伴い、信越本線は最早本来の目的さえ見失った細切れの鉄路となってしまいます。
この場所で目を閉じて耳を澄ましても、もうあの時の“音”を記憶の中に蘇らせることさえ難しくなってしまいました…
関連記事